事業承継税制「特例」について


事業承継税制の特例

事業承継税制「特例」について

今年から特例として、10年間に生前贈与または相続が発生した場合、自社株に係る贈与税、相続税は「0」まで猶予されることになりました。

事業承継を考える上での基本的な優先順位

①経営権の確保と承継
②分散した自社株の整理
③コストとしての相続税の削減

1.本税制を適用すべきケース ⇒10年以内の完全引退を決断された社長

<適用する場合の問題点、注意点>

①後継者は、相続税なしに、相続財産の過半を占めている自社株を承継するが、非後継者は、その他の財産に対し、一定の相続税を負担することになり、不公平感は極めて大きくなり、相続争いに発展するリスクが大きくなります。

②自社株を含めた相続財産に対する相続税を算出し、自社株に係る相続税を猶予するため、その他の財産に係る相続税を算出します。
従って、株価はできる限り安く抑えておく方が有利となり、非後継者の納税負担を軽減することになります。

③遺留分を算定する基礎となる財産評価上、自社株は基本的に時価純資産価額がベースとなるため、遺留分が侵害される可能性が高く、遺言では解決できないケースがあります。
そのために、自社株以外の財産の割合を増やす等の対策が必要となります。

2.本税制は不適なケース ⇒完全引退は11年以上先の社長

実行可能な下記の方法の検討をお勧めします。

退職することなく、退職金に代わるキャッシュを手に入れ、同時に、経営権を保持したまま、持株を後継者に移す。

生前退職金をとる場合、社長をおり、代表権も外す必要がありますが、上記の方法は社長を続行したまま、かつ経営権を保持したまま、自社株の承継とキャッシュを手にいれることができます。