コラム13 頼れる専門家の記事

頼れる専門家を見つけようで書いていただいた記事が、わかりやすく簡潔にまとめていただいているのでご紹介いたします。
 
 
経営者の心情に寄添う助言支える豊富な経験
 
「非上場企業やオーナー企業の事業承継の鍵は自社株の取り扱いにあり」
 
都市銀行勤務時代から経営コンサルタントとして独立した後も含め、約30年間で大手企業も含め、約1000社の経営コンサルティングに携わり、事業承継をめぐる様々なトラブルを解決してきた『資本戦略研究所』代表田儀雅芳さんが最も重視するポイントだ。
 
「非上場企業やオーナー企業では、事業承継から経営が傾いてしまうケースが後を絶ちません。
 
最大の原因は、経営権と財産権の承継の失敗、すなわち資本戦略の失敗、具体的には自社株の取り扱いです。
 
相続税対策のため、社長の持株を分散した結果、
 
・後継者が取締役を解任された
・社長の持株を関係会社に売却したために株式の持ち合いとなって経営権を喪失した
・自社株評価が高くなり納税資金負担増加によって会社の資金繰りが悪化した
・自社株に譲渡制限がついているにも拘わらず第三者に相続されたうえに買取請求された
 
などの自社株の仕組みを知らないことで想定外のトラブルに発展してしまうのです」
 
資本戦略のプロフェッショナルとして活躍してきた田儀さんが、事業承継、自社株対策で失敗しないための挙げるポイントは多様だ。
 
「税金対策より先ず後継者への経営権承継をしっかり行うことが大事です。
 
経営権の上手な承継方法としては、
 
・事前に後継者に経営権を付与する
・遺言によって後継者に経営権を付与する
・持株会社の活用で経営権を安定化させる
・民事信託を活用して経営権を安定化させる
・取締役解任の条件を厳しくしておく
 
などの対策のほか、支配権を維持しながら後継者に自社株を承継する方法として1株を残し、そこに過半数の議決権を付与する方法も検討の対象になります。
 
自社株の分散を防ぐ方法としては、個人の直接保有から法人の間接保有へ切り替えて相続対象から切り離してしまうことや定款に自社株を強制買取できる条項を追加することなどが考えられます」
 
創業した経営者にとって事業承継は、未体験の分野だ。
 
田儀さんは、その悩みや迷いに寄り添い、利害の絡まない第三者の立場から最適解を追求し、クライアントから厚い信頼を得てきた。
 
「自社株をめぐる問題は、ある日突然、経営者を襲うということです。未来のことではなく今の現実の問題として、自社株についての課題を様々な角度からお伝えし、一社でも多く事業承継のトラブルを防ぎ、企業が継続的に実力を発揮できるようになればと思っています」